小学校でシャープペンが禁止なのはなぜ?鉛筆が使われるのには理由がある

文房具

小学校でシャープペンが禁止されている事例が多くみられますよね。
シャープペンの使用は特に法律や学習指導要領などで定められているわけではないことは知っていましたか?文部科学省が小学生は鉛筆を使って学習しますと言っているわけでもないのにどうして大多数の小学校でシャープペンの使用を禁止しているのか疑問に感じますよね。
鉛筆に代わる便利な筆記用具として当たり前身近に存在するシャープペン。
暮らしを便利にするために生まれたシャープペンがなぜ小学校で禁止なのか?
小学校で鉛筆が推奨されるのにはきっと理由があると思い調べてみました。
シャープペンの存在を知り興味を持った子どもになぜ小学校では鉛筆を使うのか説明できたらいいですよね。

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小学校でシャープペンが禁止の理由

シャープペンが禁止されている理由は1つに絞ることはできませんでした。いくつかの理由から鉛筆が推奨されています。

指導が一律にしにくい

小学校学習指導要領 第2章 各教科 第1節 国語 〔第1学年及び第2学年〕
「姿勢や筆記具の持ち方を正しくし、文字の形に注意しながら丁寧に書くこと。」

指導要領ではっきりと記載されている様に小学校では筆記具の正しい持ち方を学習します。

教員が筆記具の持ち方を指導するに当たり各々が異なるもの(特に太さ)の筆記具を使用していると指導に支障がでます。数十人の児童が一度に学習するにあたり対象の筆記具の統一は必須であると言えましょう。
また、鉛筆は「とめ」や「はね」、「はらい」といった書き方の基本を身に付けるのに適していると言えるのです。なぜなら「とめ」や「はね」、「はらい」は一律の太さで書き続けられるシャープペンでは判断しにくく鉛筆の方が書く側も指導する側もわかりやすいという特徴があります。

筆圧の加減が難しい小学生には不向き

筆圧の加減が難しい小学生ではシャープペンを使用するとポキポキと折れてしまったり、弱々しく薄い文字になりかねません。
個人差はあるものの低学年の子どもたちは握力が弱く筆圧が弱いといった傾向がみられます。そこでシャープペンを使用すると濃く書くために無駄な力が入ったりしてしまいます。せっかく覚えた正しい持ち方が崩れてしまっては大変です。ですから、芯が柔らかく2B程度の濃さの鉛筆を使用する事で少ない力でも適した濃さで文字を書く事ができます。
また、ポキポキと折れることで集中力は低下しますし、折れたゴミをまとめてゴミ箱に捨てに行く子どもがどれほどいるでしょうか?机にそのままだったり払って床に落とす、大人だって普通にそうしている人を見かけるほどです。
落とされたシャープペン芯は踏まれて床に跡がつくことが想定されます。学校の床はブラウンで目立ちませんが自宅のベージュやホワイト調の床で考えてみて下さい。芯が擦れてできた汚れは意外と目立つんですよね。

鉛筆に比べてシャープペンは高価

全ての児童が同じ教材、同じ道具で勉強することが望ましい年齢。○○ちゃんは持ってるけど○○君は持ってないなどの差別化の要因にもなりかねません。また、自分が持っていないものは気になるもので触らしてもらっているうちに壊れたとか、紛失や盗難などトラブルは当然鉛筆より多くなることが目に見えています。学校側もこのようなトラブルは回避したいところが本音でしょう。もちろん安いから鉛筆なら紛失しても良いというわけではなく同じ道具を使用していたらトラブルが起きにくいよねという日常を平穏に過ごすための対策になります。

おもちゃ化し授業の集中の邪魔になる

鉛筆と違い複雑な作りであるシャープペンは様々なトラブルが多くなることが懸念されます。芯がでてこない、入っていると思った芯が入ってなかった、分解して遊びたくなる。これらはシンプルな鉛筆では起こり得ません。大人が大事な会議でシャープペンを分解するなんてことは考えられませんが子どもは気になったら気になった時にやりたいものです。部品がクルクル回れば回したくなりますし、無駄に芯を出してみたりと余分なことに気を取られてしまいがちなのです。気になったら止められないこれは仕方がないことです。ですから、そうならないための環境を整えてあげることが大切なんですね。

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シャープペン以外で小学校で禁止されることの多い文房具は・・・
ロケット鉛筆
練りケシ
キャラクター入りのもの

以上の観点から小学校でシャープペンが禁止されている理由は学習に適していないと判断されるからということがわかります。
もちろん全ての小学校でシャープペンが禁止されているわけではありません。ですが今も大多数の小学校で禁止されているのは事実です。
シャープペンの禁止は学校での決まりだったり各担任に判断を委ねている場合があります。
禁止と明記されていなくても入学案内に筆箱の形の指定や中に入れるもの指定があり指定以外のものは入れないとなっていたりしますよね。私が住む地域の小学校では鉛筆5本と明記されていました。禁止と書くよりも穏やかな印象を受けませんか。
シャープペン自体がダメなわけではなく小学生の学習においては鉛筆の方がより適しているので鉛筆を使用してほしいということが学校のねらいなのです。

小学校で鉛筆がシャープペンよりおすすめな理由

字を書く事を始める小学生にとって鉛筆は筆記具として最適であるとされています。
その理由はまず先にも述べたように「とめ」や「はね」、「はらい」といった書き方の基本を身に付けるのに適しているという点があげられます。

では、文字の書き方を身に付ける以外に小学校で鉛筆がシャープペンよりおすすめな理由は何があるでしょうか?

持ちやすく、壊れにくい

一律の太さで持ちやすく、ちょっとやそっとでは壊れないのが魅力ですよね。小学生ですから鉛筆を落とすなんて日常茶飯事。中の芯が折れてしまうことはあるかもしれませんが多少乱暴に扱っても大丈夫という安心感がありますね。

比較的安価である

一般的に良く知られているメーカーの鉛筆でも1本当たりの単価は100円以下ととてもリーズナブルなのが良いですよね。名前入りでも1ダース1,000円程度です。

すぐに書ける

削って準備しておくことでシャープペンの様にカチカチしたりする必要なくすぐに書く事ができます。落とさない限り芯が折れることもそうそうないのでありませんので手を加えることなく長く書き続けることができます。よって集中力が途切れません。

使っていくと短くなる

鉛筆は使用したら次に使う時のために削る必要がありますよね。削れば当然鉛筆は短くなります。目に見えて小さくなる鉛筆はこれだけ使用したという達成感に繋がります。また、最後まで使おうとするものを大切にする心も育ちます。
それとともに、翌日の学習に必要な為鉛筆を削らなければならないという作業で、準備するという習慣も合わせて身に付きます。

鉛筆だからできることってたくさんあるんですね。書き方の基本を身に付けると言った学習の面において鉛筆が推奨されるのはもちろんのこと年齢に合った鉛筆特有の丁寧に扱わなくても壊れないは思わずうんうんってなってしまいますよね。

小学校の子どもが鉛筆よりシャープペンに興味を持つのは?

シャープペンってすごいですよね。削らなくていいからゴミも出ないし、芯も複数収納できるから荷物を軽量化できるし、暮らしをより便利にするために考えられた商品ですから価値のあるものなんですよね。当然当たり前のように家にあって、親や兄姉がいて使用していたら興味を持つな!!って方が無理な話ではないでしょうか?

  • 削ってないのに鉛筆のような字が書ける
  • 見た目がかっこいい
  • カチカチと押すのが楽しい

シャープペンには鉛筆にはない魅力があります。
使ってみたいと思うのも理解できますよね。学校で禁止されているからといって触らない方がいいとか使わない方がいいということはありません。興味を持ったら納得がいくまで遊ばせてみるのもいいかもしれませんね。
ただし、宿題をする時その中でも特に書き取りは書き方の誤りがないか判断するためにも鉛筆で行った方がいいことは覚えておきたいですね。

まとめ

小学校でシャープペンが禁止なんておかしい!!なぜ!?
昔からよく聞く問答ですよね。

指導要領に記載されている「姿勢や筆記具の持ち方を正しくし、文字の形に注意しながら丁寧に書くこと。」

これが全てなのかと思います。鉛筆は「とめ」や「はね」、「はらい」といった書き方の基本を身に付けるのに適している筆記具です。

シャープペンは禁止!!ダメ!!というと言葉の印象から強く否定されているイメージが強くなってしまっていますよね。
『シャープペンはとても便利な筆記具ですが「とめ」や「はね」、「はらい」といった書き方の基本を身に付ける学習をする小学生は鉛筆を使いましょう。』というと少し言葉が柔らかくなりませんか?
実際書いた文字の添削をするのに「はね」はともかく「とめ」と「はらい」の判別って難しいんですよ。ですから「とめ」や「はね」、「はらい」が表現しやすい鉛筆が推奨されるのは納得できますよね。
小学校でシャープペンが禁止されているのは、明確な決まりや約束があるわけではありませんがたくさんある筆記具の中から子どものその時期の成長を考慮して鉛筆が選ばれて使用、推奨されているからなんですね。

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